アカデミック英語で「I think」を使ってはいけない理由

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by シツカン(University of Leicester 博物館学修士・Merit)


英語の作文の授業で「自分の意見を “I think” で書きなさい」と習った人は多い。

その習慣のまま英語の大学課題を出すと、フィードバックで「avoid personal pronouns(一人称を避けること)」と返ってくる。

なぜ「I think」がダメなのか。そしてどう書けばいいのか。


まとめ

  • アカデミック英語で”I think”を避けるのは、個人の感想ではなく「証拠に基づく主張」として論文を書くためのルール
  • “It can be argued that…”や受動態など3つの代替表現で「I」を使わずに主観的な主張を論じられる
  • ただし完全禁止ではなく、”This paper argues…”のように自分の立場を明示する場面では一人称が必要なケースもある

「I think」が減点になる理由——採点基準に書いてある「客観性」の正体

英語のアカデミックライティングは、主観的な意見ではなく、根拠に基づく主張 を書くことが前提になっている。

「I think museums are important.」という文は、「私がそう思っている」という個人的な感想だ。なぜ重要なのか、どんな根拠があるのかが一切示されていない。

アカデミックライティングで求められるのは「なぜそう言えるのか」だ。「I think」はその根拠を示さないまま意見だけを述べる表現なので、説得力がないと判断される。


「I think」なしで主張する3つの代替表現——テンプレ付きで今すぐ使える

① 受動態を使う

主語を「I」から「事象」に変える。

文章が少し硬くなるが、アカデミックライティングでは一般的だ。

② 主語を「この研究」「この論文」にする

例:「I think this programme is effective.」→「This study suggests that the programme is effective.」

「In this essay, I will discuss…」→「This essay examines…」

③ 「It is + 形容詞 + that」の構文を使う

It is clear that… / It is evident that… / It is widely accepted that… / It is arguable that… / It is worth noting that…

例:It is evident that community engagement has become a central concern for contemporary museums.


「I」が使えるシーンとは——例外を知ることで得点が上がる

実は、最近はアカデミックライティングでも一人称を使うスタイルが認められつつある。特に質的研究・文化研究・教育学系の分野では、研究者の立場を明示することが求められることもある。

「I observe that…」「I argue that…」「In my view,」は、使えるプログラムと使えないプログラムがある。

課題を出す前に確認すること:そのプログラム・講師のスタイルガイドを確認する。「avoid first person」と明記されていれば一人称は使わない。指定がなければ講師に聞く。


Hedgingなしで書くと評価が下がる理由——「断言しすぎる文章」の正し方

アカデミックライティングでは、断言しすぎるのも問題だ。これをhedging(ヘッジング) という。

may / might / could / would / seems / appears / tends to / suggests / indicates などを使って主張の強さを調整する。

例:This approach may offer a more sustainable model for community engagement.


まとめ

「I think / I believe」は根拠のない個人的感想に見られる。代替は受動態・「この研究は〜」・「It is evident that〜」。一人称を完全禁止しているかどうかはプログラムによる。一方で、断言しすぎもNG。hedgingで主張の強さを調整する。


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この記事を書いた人:シツカン。University of Leicester 博物館学修士(Merit)。


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